VISION 会社のこと自分のこと 002
「工務店力を町に開放する」
何年か前に業界紙(新建ハウジング)の年頭所感に寄せた言葉です
これからの工務店としてどうあるべきか??いろいろ思い巡らせてる時期にうっすらと見えてきた一筋の光を言葉にしたものです
そして、この言葉は「町の工務店」という言葉があちこちで使われていることに感じていた違和感に対するアンチテーゼでもありました
お金をくれて家を建てさせてくださるお客様に職能をフル活用して尽くすのは至極当たり前のことです
ですが、町なかにお店を構えている以上、その町の役に立ってはじめて「町の工務店」と言えるのではないか?
もっと言ってしまえば、お金をくれるお客さんのためにしか働いていないのに、「町の工務店」を名乗るなんてちゃんちゃらおかしいぜ!
そんな風に直感的に思ったのでした
じゃぁどうしたら胸を張って「町の工務店」と言えるのか?
たとえば「工務店らしさ」の余力を町に開放することで、この町に住む人の役に立つことから始まるんじゃないか!という仮説を立ててみよう
そしてその仮説に従って、やれることから行動を始めました
「包丁研ぎ」「まな板削り」「まな板の格安販売」「小学校の出張授業」「中学生の職業体験受け入れ」「高大生の就職支援」「マンガ原作協力」「空き家コンサルタント」「子供工作教室」「DIY講師」「ラジオDJ」「フジソラ食堂」「漫画原作協力」「桜台フェスほかのお祭り」最近だと「ウェルカム!BBQ」や「地域の仲間の活動支援」「フットサルサークル」で町の運動不足解消などをしています
こうした活動を通じて、この町の人たちのお役に立って、今では顔と名前も知ってくれている人が増えました
お店から駅への道すがら、知り合いに会って挨拶を交わすことも多くなりました
知り合いの女の子が赤ちゃんを産みました
笑顔がつながってきました
いずれも「工務店力を町に開放する」と決め、実践しはじめてからのことです
町の友達の一部からは気恥ずかしいですが「アニキ!」とか「親分!」なんて声をかけられるようになりました
それもこれも知ってもらえるようになったからです
そして町の友達がお仕事を頼んでくれるようになりました
「工務店力を町に開放する」
こう宣言したときの認知度が1だとしたら、今では500と言っても過言ではないくらいに顔見知りが増えました
全国的に見て、こんな工務店はかなりの少数派だと思います
今では胸を張って「町の工務店!」と言うことができる自分になりました
これからもますますこの町に活かしていただける工務店として生きていこうと思っています